2020年度」カテゴリーアーカイブ

共催オンラインイベント 『データ活用と連携でコロナと戦う』

共催:データ流通推進フォーラム(DTA)、情報通信政策フォーラム(ICPF)
プログラム:
第1回4月27日 COVID-19と戦うデジタル社会の政策 平井たくや(自由民主党)
第2回4月28日 COVID-19とパーソナルデータ 鈴木正朝(JILIS/新潟大学)他
第3回5月1日 COVID-19後のインターネットの行方 村井純(慶應義塾大学/DTA)他
第4回5月8日 医療データと公益 藤田卓仙(WEF)他
第5回5月11日 COVID-19対策で変わる行政手続き 山田肇(東洋大学/ICPF)他
第6回5月12日 マイナンバー活用とCOVID-19 板倉陽一郎(JILIS/DTA)他
第7回5月14日 医療データと公益 Part2 藤田卓仙(WEF)他
第8回5月15日 自治体におけるデータ活用と今後 平井則輔(東京都)他
第9回5月18日 AIホスピタルでコロナと戦う 中村祐輔(SIP AIH)
第10回5月19日 COVID-19対策と今後の国際連携 原山優子(理研)他
第10回5月19日 COVIDでオンライン化が進む不動産業界 巻口成憲(不動産テック協会/リーウェイズ株式会社)他
第11回5月21日 COVID-19で変わる教育 ⽯⼾奈々⼦(慶應義塾⼤学/町教育協会)他
第12回5月22日 政策提言とりまとめ 奥井規晶(DPC)
第13回5月29日 医療と公益 Part3 鈴木正朝(JILIS/新潟大学)他

オンラインイベントには、毎回200名以上が参加した。

新型コロナウィルスの感染拡大対策と収束後の経済復興に向けて、データ活用の視点から、課題や今後の取り組みについて各分野の専門家を交え議論した。

第5回の議論は「いますべきこと」「Afterコロナで変わること」「持続的にすべきこと」の三区分で提言としてまとめられた

全13回の議論に基づき提言として自由民主党デジタル社会推進特別委員会はに提出したところ、それらが反映されて、「デジタル・ニッポン2020 コロナ時代のデジタル田園都市構想」として集約された。委員会は、これを自由民主党政務調査会に6月11日に提出した。

デジタル・ニッポン2020 コロナ時代のデジタル田園都市構想」はこちらにあります。

『データ活用と連携でコロナと戦う』第5回 行政手続き 山田肇ICPF理事長ほか

山田肇(東洋大学・情報通信政策フォーラム)、小木曽稔(新経済連盟)、大泰司章(PPAP総研)の三氏が講演した。

山田氏は、行政への届出は「所定の形式の所定のデータを、国民から行政に渡す行為」であり、行政からの通知等は「所定の形式の所定のデータを、行政から国民に渡す行為」であると考えるべきと主張した。この考えに立てば、行政が届出等の様式を定めなくてもよく、これら情報流通のインタフェースを行政だけが提供する必要もなくなる。民間に委ねれば、一部は自動入力も使って国民が入力しやすい画面でデータを作り行政に渡す届出代行サービスが生まれるし、行政からの通知等を理解しやすく国民に提供するサービスが生まれる。

小木曽氏は、行政への届出に民間が費やす労働は総計で年71.2万人の労働に相当するとの計算値を示し、電子行政を推進すべきと主張した。そして、アナログ原則10兄弟は対面・面前原則、書面での作成・備置・提出・交付・通知の原則、押印原則、印紙での支払原則、様式原則、出頭原則、現場・店頭での専門家の常駐・配置要請の原則、人手による目視での調査・点検・検査の原則、原本原則、 現金原則であるとして廃止を求めた。

大泰司氏はパスワード付きのZIPファイルを送るPPAPや、印刷して捺印を求めるPHSといった「なんちゃって」電子化を止めるべきと主張した。その上で、電子申請・電子契約に置き換えていくにあたっては、民間のクラウドサービス・第三者のクラウドサービスを活用するという方向に動くべきとの考えを表明した。