2010年度」カテゴリーアーカイブ

ビジネス 米国の国家ブロードバンド計画を読む 吉川尚宏氏(A.T.カーニー株式会社)ほか

概要

原口総務相は、新たなICT政策について検討するため、「グローバル時代におけるICT政策に関するタスクフォース」を2009年10月30日に組織しました。それからおよそ半年あまり、「過去の競争政策のレビュー」、「電気通信市場の環境変化への対応」、「ICT産業全般の国際競争力強化」、「地球的課題等の解決への貢献」の4つの課題について検討が進められています。
一方、米国では2010年3月16日に連邦通信委員会(FCC)が”National Broadband Plan”(国家ブロードバンド計画)を連邦議会に送付しました。この計画には、「光よりも無線を重視し新たに500メガヘルツもの周波数を割り当てる」、「医療・教育・政府といったアプリケーションの普及を図る」など、わが国にも大きな示唆を与える戦略が記述されています。
そこで、この国家ブロードバンド計画の概要を知るとともに、タスクフォースメンバーをはじめとする識者にご意見をいただくために、ICPF平成22年度第1回セミナーを「米国の国家ブロードバンド計画を読む」と題して開催することにしました。

議題

(1)「国家ブロードバンド計画」の概要
山田肇(東洋大学、ICPF理事長)
(2)識者の意見(五十音順)
池田信夫(上武大学)
石井登志郎(民主党・衆議院議員)
野原佐和子(株式会社イプシ・マーケティング研究所)
松本徹三(ソフトバンクモバイル株式会社)
吉川尚宏(A.T.カーニー株式会社)
(3)討論 続きを読む

電波 光の道と電波の道 松本徹三ソフトバンクモバイル副社長ほか

概要

原口総務相の提案した「光の道」構想は、日本の今後の通信政策に大きな影響を与える政策として反響を呼んでいます。これに応じて通信各社も提案を出し、NTTの再編をめぐる議論がにわかに活発化してきました。
中でも、ソフトバンクの「アクセス回線会社」案は、光ファイバーをNTTから分離して各社と統合し、5000万世帯の銅線を全面的に光ファイバーに取替えるという大胆なものです。同社は、これによって全世帯にブロードバンドが月1400円で可能になると主張していますが、本当にそれは可能でしょうか。また望ましいことでしょうか。
他方、情報通信審議会の周波数割り当てをめぐる議論も大詰めを迎え、こちらでは日本独自の周波数割り当てをクアルコムやエリクソンなどが批判しています。特にテレビ局がほとんど使っていない770~806MHzをモバイルに開放するかどうかが争点になっています。
日本経済の成長のためにブロードバンドの通信インフラ整備が必要だという問題意識は共通ですが、その方法論にはいろいろ議論があります。そこで今回、情報通信政策フォーラム(ICPF)ではライブドアの協力を得て、この「光の道」構想をめぐってUstreamで緊急中継します。 続きを読む